1. 映画『ホーム・アローン2』の概要
この作品は、1990年の大ヒット作『ホーム・アローン』の続編であり、再びクリス・コロンバスが監督を務め、ジョン・ヒューズが脚本と制作を担当しました。
主演は初作で一躍有名になったマコーレー・カルキンが続投し、日本でも約25億円の配給収入を記録しました。
物語は、前作の事件から1年後のクリスマスを舞台に展開されます。
シカゴに住むマカリスター一家は、親戚を訪ねてフロリダのマイアミへ旅行に向かう予定でいたが、主人公の少年ケビンは、ある手違いからたった一人でニューヨークへ行ってしまいます。
新たな冒険の中で彼は、おもちゃ屋を狙った強盗ハリーとマーヴと再び遭遇し、彼らの計画を阻止しようと奮闘します。
ケビンのニューヨークでの独り旅は、セントラルパークやプラザホテルといった観光名所を巡るもので、彼の機転と勇気が見事に発揮される場面が随所に描かれています。
特に、ホテルにチェックインする際のケビンの巧妙な立ち回りや、豪華なルームサービスを満喫するシーンは笑いを誘う一方、家族の大切さを再認識させます。
前作の成功を受けて制作された本作は、ニューヨークの美しい風景をふんだんに活かし、シリーズの魅力をさらに引き立てています。
また、映画の中でドナルド・トランプがカメオ出演しているシーンは、公開後の反響も大きく、映画ファンの間で語り草になっています。
制作費は前作を上回る2800万ドルが投じられ、本格的なニューヨークロケが実現されました。
『ホーム・アローン2』は、家族の絆、冒険の楽しさ、そして人との繋がりの大切さを描いた作品として、今もなお多くの人々に愛され続けています。
魅力溢れる登場人物たちの活躍を、改めて観賞してみてはいかがでしょうか。
ファミリー映画の代表作として、何度見ても楽しめる一作です。
2. 物語のあらすじ
この章では、ケビンの家族旅行がどのようにして思いがけない1人旅に変わったのか、その始まりのエピソードをご紹介します。
ケビンの家族はクリスマス休暇にフロリダ・マイアミへの旅行を計画しますが、ケビンはクリスマスツリーも雪もない温暖なマイアミに期待していませんでした。
しかし、旅行前夜に兄バズとの喧嘩が発端で、ケビンは思わぬ冒険に巻き込まれることになります。
喧嘩の結果、舞台をめちゃめちゃにしてしまい、家族に叱られたケビンは屋根裏部屋で独り寝せられることに。
同時に、両親がコンセントを抜いてしまい目覚ましが止まってしまったため、翌朝全員が寝坊。
空港での慌ただしい瞬間、ケビンは家族と逸れてしまいます。
彼は偶然にも父親と似たコートを着た人物を追いかけ、間違ってニューヨーク行きの飛行機に乗ってしまうのです。
ニューヨークに着いたケビンは、手元には父親のクレジットカードと現金があり、大都会での自由な時間を満喫します。
観光名所を歩き回り、豪華なプラザホテルに泊まるなど、一人旅を堪能するケビン。
しかし彼の周りには、思わぬ再会と危険が待ち受けていました。
ケビンはニーズに応じた賢い判断で、挑戦を乗り越えながらニューヨークでの素晴らしい冒険を経験するのです。
彼の冒険は、映画の重要なクライマックスへとつながっていきます。
3. ニューヨークを舞台にした映画の製作秘話
前作『ホーム・アローン』の成功を受け、続編では制作費が大幅に増加しました。当初の予算は1800万ドルから2800万ドルに跳ね上がり、ニューヨークでのロケーション撮影がふんだんに行われました。ニューヨークの壮大な街並みは、映画に新たな魅力を添えています。
主演のマコーレー・カルキンも前作のヒットで注目を浴び、450万ドルという出演料を受け取ることになりました。彼の存在感が映画全体のクオリティを押し上げたことは間違いありません。
また、ドナルド・トランプがカメオ出演していることも『ホーム・アローン2』の見どころのひとつです。当時トランプが所有していたプラザホテル内での撮影にあたり、「自分が映画に出演すること」を条件に撮影許可が下りたという逸話があります。トランプの出演は観客からの好評を博し、映画の成功にも寄与しました。
このように、多くの要素が絡み合って完成した『ホーム・アローン2』は、コメディ映画としてだけでなく、その製作過程にも多くのドラマが秘められています。ニューヨークという街が主役ともいえるこの映画は、何度も再発見される価値があります。
4. 見どころとキャラクター
ケビンの創意工夫はこの作品の大きな見どころの一つです。前作から成長した彼は、一人ぼっちのニューヨークで生き延びるために独自の方法で冒険を繰り広げます。斬新なトラップや、大胆な作戦を駆使し、彼に迫る危機を乗り越えていく姿は、観客を引き込むこと間違いありません。
また、心温まるキャラクターとして登場するのが、セントラル・パークで出会う鳩おばさんです。彼女との交流を通じてケビンは人としての優しさや友情を学んでいきます。二人の友情と再会のシーンは、観る者の心をしっかりとつかみ感動を与えます。
さらに、この映画の名シーンの一つには、コミカルな犯罪計画を練るハリーとマーヴの存在が欠かせません。このコンビが引き起こすドタバタの数々は、驚きと笑いを同時に提供します。彼らの失敗と、その滑稽さが観客を楽しませ、映画全体を彩るエッセンスとなっているのです。
これらのキャラクターたちの絡み合いを通じて『ホーム・アローン2』はただのコメディ映画以上の魅力を持っています。ニューヨークという特別な舞台を最大限に活かしながら、映画のテーマを深く探求しています。この作品は、観る度に新たな発見や感動をもたらしてくれることでしょう。
5. まとめ
この映画の特徴は、現実的な困難に直面しながらも、主人公がユーモアと知恵でその状況を乗り越えていく姿にあります。コメディでありながら、笑いと感動が絶妙に織り交ぜられており、人々の心を癒す効果もあります。視聴者が劇中のキャラクターに共感できる展開は、映画の魅力をさらに引き立てています。長年にわたり支持されてきた理由の一つは、この共感にあるのです。年末年始にホーム・アローン2を見ることは、一年間の締めくくりにふさわしい心温まる体験となるでしょう。家族が集まり、互いを大切にすることの意義を再確認させてくれるこの作品は、時代を超えて愛され続けるクリスマス映画の金字塔と言えます。