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『女王陛下の007』(じょおうへいかのゼロゼロセブン、原題: On Her Majesty’s Secret Service)は、1969年のアクションスパイ映画。映画「ジェームズ・ボンド」シリーズの第6作目にあたる。原作は1963年に出版されたイアン・フレミングの同名の…
17キロバイト (1,514 語) – 2025年11月24日 (月) 00:14
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1. 『女王陛下の007』の背景
原作はイアン・フレミングの同名小説を元にしており、物語はボンドが宿敵ブロフェルドを追跡するというスリリングな冒険劇です。物語の中で、ボンドは予期せぬ形で愛と責任に直面し、テレサという一人の女性に心を奪われます。この作品は、恋愛劇としての一面も持ち合わせており、ボンドのキャラクターに深みを与えています。
当時、レーゼンビーはモデル出身で演技経験が少なかったため、その選択に当初は懐疑的な声もありました。しかしながら、彼は見事にボンド役を演じきり、映画は公開後に多くの観客を魅了しました。製作はイーオン・プロダクションズが担当し、監督はピーター・R・ハントが務めました。
『女王陛下の007』は公開された年には、『明日に向って撃て!』に次ぐ世界興行成績第2位を記録しましたが、日本国内では1970年の興行成績で4位にとどまりました。興行成績は前作に比べ低迷したものの、時を経て再評価され、シリーズ内でも非常にボンドらしい作品として認識されています。スティーヴン・ソダーバーグ監督がこの作品をシリーズのベストと称賛しているように、多くの映画ファンや批評家から支持されています。
2. ストーリー概要
テレサの父ドラコは、娘の幸せを願い、ボンドに結婚を申し込みますが、ボンド自身もテレサに本心から惹かれていく過程が描かれています。一方でボンドは、宿敵ブロフェルドを追う任務「ベッドラム作戦」から外され、立場を失いかけますが、ミス・マネーペニーの機転で一時的に退職を免れます。
ボンドはドラコからの情報を元に、ブロフェルドの陰謀を突き止めるためアルプスにあるアレルギー研究所への潜入を試みます。そこでボンドが知るのは、催眠術を使い世界各国に殺人ウイルスをばら撒こうとするブロフェルドの恐るべき計画です。果たしてボンドはこの陰謀を阻止し、テレサと共に幸せを掴むことができるのでしょうか。
この作品は、ボンドのストーリーと彼の恋愛模様、さらに現実的なアクションシーンが折り重なり、視聴者を引き込む要素が詰まっています。映画の終盤では、ボンドとテレサがドラコの協力を得ながら、ブロフェルドの研究所を攻撃し、テレサを救出するシーンが見どころとなっています。そして、忘れ得ぬ結末が、観る者に深い印象を残すのです。
3. ボンドのミッションとブロフェルドの陰謀
研究所に潜入したボンドは、ブロフェルドの計画の全貌を明らかにし始めます。この時、彼はイギリス紋章院の役人を装い、ブロフェルドの信頼を得ようとします。しかし、計画の進行中に身元が露見し、ボンドは次第に危険な状況に追い込まれます。さらに危険が迫る中、ボンドはテレサの助力を得て、何とか研究所を脱出。途中の激しい追跡と雪崩から逃れ、再び彼女と合流します。
一方、テレサはブロフェルドに拉致されてしまい、ボンドの救出作戦が必要となりました。状況は悪化を見せるも、ボンドは冷静さを失わず、計画を阻止するべく奔走します。彼の勇敢な行動によって、最終的に殺人ウイルスの拡散は阻止され、平和がもたらされました。ボンドの任務の成功は、彼の信念と愛の力によるものでした。彼とテレサの間の深い絆は、映画の終盤における感動的なシーンを生み出します。
4. クライマックスと結末
まず、研究所の急襲のシーンでは、テレサ(トレーシー)が秘密研究所に捕らえられてしまうという緊迫した状況が描かれます。ボンドはドラコの支援を受けて、危機一髪のところでテレサを救い出し、ブロフェルドの策謀を打ち砕くことに成功します。ここでの立ち回りやアクションの描写は、ボンド映画の中でもトップクラスに位置するほどの出来栄えです。
その後の結婚式のシーンでは、ボンドとテレサがつかの間の幸せを手に入れる様子が描かれます。ポルトガルの美しい風景をバックに、二人は愛を誓い合い、共に新しい未来を歩み始めるかのような期待を持たせます。しかし、この映画はただのハッピーエンドに留まらず、二人の乗る車がブロフェルドとイルマによって襲撃されるという衝撃の結末が待ち受けています。銃撃の末、ボンドは無事だったものの、テレサは帰らぬ人となってしまうのです。この結末は、観客に深い悲しみを与えると同時に、レーゼンビーのボンドが一作だけであったことに一層の特別感を付与しています。
5. 映画の評価と影響
映画の興行成績は、1969年の世界ランキングで第2位、日本では1970年に4位を記録しています。しかし、ショーン・コネリー主演の前作『007は二度死ぬ』の興行収入が1億1160万ドルだったのに対し、本作は8200万ドルと振るわず、興行的には苦戦しました。この結果を受けて、レーゼンビーのボンドが高く評価されなかった要因の一つとも言われています。しかし、年月が経つにつれ、シリーズの中で最もボンドの原点に立ち戻った作品として、再び脚光を浴びるようになりました。
特に映画監督のスティーヴン・ソダーバーグが、本作をシリーズの中でベストだとし、その特異性と特色を称賛しています。彼は、この作品がシナリオ、アクション、そしてキャラクターの描写の点で非常に優れていると評価し、それが映画ファンやジャーナリストによる再評価のきっかけとなりました。このように、本作は公開当初の評価とは異なり、後年ではまさにボンドらしい作品として受け入れられるようになりました。
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