映画『007/消されたライセンス』の舞台裏とその衝撃

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※記事内の画像は全てイメージです。実際の製品・写真とは異なります。

『007/消されたライセンス』は、復讐に燃えるボンドが仲間との絆を描き、暴力的描写により初のPG-13指定を受けた作品。ティモシー・ダルトンのボンド最後の登場はシリーズの転機を象徴する。
007/消されたライセンスのサムネイル
007消さライセンス』(ダブルオーセブン けライセンス、原題: Licence to Kill)は、ジョン・グレン監督の1989年のスパイアクション映画。映画「ジェームズ・ボンド」シリーズ第16作。ティモシー・ダルトンがジェームズ・ボンドを演じ
48キロバイト (5,596 語) – 2025年11月6日 (木) 06:04
 
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1. 『消されたライセンス』基本情報

『007/消されたライセンス』は、ジョン・グレン監督による1989年公開のスパイアクション映画であり、「ジェームズ・ボンド」シリーズの第16作に位置づけられています。この作品は、シリーズ内で特に印象的な転換点を示しており、ティモシー・ダルトンがジェームズ・ボンドを演じた2作目であり最後の作品です。映画の内容は、暴力的な場面が多く含まれたため、アメリカでシリーズ初のPG-13指定を受けました。

本作のストーリーは、オリジナルでありながらも、イアン・フレミングの短編集『007号の冒険』の一編「珍魚ヒルデブラント」からキャラクターを借用しています。また、この作品を最後にボンド、M、マニーペニーのキャストが一新されることになり、ジョン・グレン監督も本作でシリーズを離れることが決まりました。脚本家リチャード・メイボームやメインタイトルデザイナーのモーリス・ビンダーが他界した影響で、次作からガンバレル・シークエンスのビジュアルは大きく変更されることになります。

物語は、ジェームズ・ボンドが親友であるCIAのフェリックス・ライターの結婚式に出席するために出向くところから始まります。しかし、直後に麻薬王サンチェスの捕獲作戦に巻き込まれ、激しい戦闘が繰り広げられます。ボンドは、ライターの無残な姿を目の当たりにして復讐を誓い、自らの使命を放棄してサンチェスへの復讐に乗り出します。劇中では複雑な感情が交錯し、忠誠心と復讐心の狭間で苦悩するボンドの姿が描かれています。

2. 映画がシリーズに与えた影響

映画『007/消されたライセンス』でのキャストの刷新は、このシリーズにおける大きな転換点となりました。この映画は、ジョン・グレン監督にとっても最後の作品となり、彼の退任は新たなクリエイティブチームの誕生を予感させました。さらに、この作品ではジェームズ・ボンド役のティモシー・ダルトンが最後の出演を果たし、その後のキャスト陣も全面的に交代することが決まりました。これにより、旧世代と新世代の橋渡しを担う作品としてシリーズの歴史に刻まれています。

さらにこの作品は、アメリカで初めてPG-13の指定を受け、その背景には暴力的な描写が多かったことが挙げられます。当時にしては画期的なこの指定は、シリーズに新たな基準をもたらしました。ストーリーとしてもオリジナルながらフレミングの小説からの要素を取り入れることで、ファンにとっても見どころの一つとなったのではないでしょうか。

このような重要な変革が行われた『007/消されたライセンス』のリリース以降、ボンドシリーズは新たな方向性を模索しながら進化を遂げていきました。それまでの冷戦構造に依存していた物語の舞台背景やキャラクター設定も、この作品を境に変化を余儀なくされました。それは単なる映画の製作だけでなく、007シリーズそのもののリブランディングでもあり、結果的により広範な観客層を引き込む一因となったのです。こうして映画は多くの人の心に残る作品として歴史にその名を刻みました。

3. ストーリーの見どころ

『007/消されたライセンス』は、ボンドが復讐心に駆られて動く物語です。
友人のフェリックス・ライターが結婚式の最中、凶悪な麻薬王サンチェスによって悲劇に見舞われます。
この事件をきっかけに、ボンドは深い友情で結ばれているライターのために復讐心を燃やします。
特にボンドとフェリックス・ライターの絆は物語の重要な要素です。
サンチェスの手によってライターと彼の妻が襲撃され、ライターは瀕死状態に陥りますが、ボンドはそのショッキングな事件を目の当たりにし、猛烈な怒りを感じるのです。
この怒りがボンドを動かし、彼は単独でサンチェスを追い詰めようと決心します。
この映画の見どころは、ボンドの復讐だけでなく、彼が再び立ち上がる姿です。
彼はサンチェスの組織へと潜入し、そこで様々な困難に直面しながらも仲間たちの助けを借りて戦います。
新たな仲間であるDA情報員のパメラや再会したQが彼のサポートをし、共に戦うことで、彼らの友情も深まっていきます。
最終的に、ボンドはサンチェスと直接対決し、その緊迫感ある戦いは視聴者を引き込みます。
彼は困難を乗り越え、消された復讐のライセンスを証明するのです。
劇中で見られるボンドと仲間との絆は、単なるスパイアクション映画としての枠を超えた人間ドラマをも感じさせ、観る者を強く魅了します。

4. 音楽とその評価

映画『007/消されたライセンス』の音楽について掘り下げていきます。まず、主題歌はグラディス・ナイトが担当しました。彼女の力強い歌声は映画の雰囲気を一層高め、視聴者に深い印象を与えました。この曲は彼女にとっても重要な作品となり、イギリスの『ミュージック・ウィーク』誌では最高6位にランクインしました。一方、アメリカの『ビルボード』誌のR&Bチャートでは69位と、期待されたほどではなかったものの、確実な存在感を示しました。

また、エンディング曲「イフ・ユー・アスクト・ミー・トゥ」はパティ・ラベルが歌いました。残念ながら、イギリスではチャート入りしませんでしたが、アメリカでは『ビルボード』誌のR&Bチャートで10位まで上昇しました。この曲は後にセリーヌ・ディオンによってカバーされ、彼女のバージョンはアメリカで4位のヒットとなりました。このように、楽曲が異なる国で異なる成功を収めることは面白い現象であり、映画音楽の持つ力強さを改めて感じさせます。

音楽は映画に欠かせない要素の一つであり、特に『007』シリーズにとっては重要な役割を果たしています。映画『007/消されたライセンス』においても、その音楽は映画のテーマや感情を巧みに表現し、物語に深い重厚感を与えています。

5. まとめ

これまでの007シリーズの中で『007/消されたライセンス』は、一つの転換点を示す作品となりました。
ティモシー・ダルトンがジェームズ・ボンドを演じた最終作で、彼のボンド像はこれまでのものと一線を引くものでした。
その硬派な演技スタイルが評価され、多くの観客に強い印象を与えることになりました。
また、本作では暴力的な描写が増えたこともあり、シリーズ初のPG-13指定を受けました。
この指定は、映画の内容がより大人向けになったことを示すものであり、観客にも大きなインパクトを与える結果となりました。
キャストの交代や、冷戦を背景としたストーリーの転換も、本作の特徴といえます。
これまでのキャラクターが一新され、新たなボンドの時代の幕開けを期待させる終わり方でした。
このことから、次作に対する期待感が自然と抱かれることになりました。
要するに、『007/消されたライセンス』はシリーズにおける大きな転機となる作品であり、観客に新たな期待を持たせることに成功したのです。

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