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2013年に製作されたアメリカ映画『パワー・ゲーム』(原題:Paranoia)は、リアム・ヘムズワース主演、ゲイリー・オールドマンとハリソン・フォードが共演したIT企業を舞台にした産業スパイ・サスペンス映画です。注目すべきは、オールドマンとフォードの2人が『エアフォース・ワン』(1997年)以来17年ぶりにスクリーンで共演を果たしたという点です。監督は『キューティ・ブロンド』のロバート・ルケティック、原作はジョゼフ・フィンダーのベストセラー小説『侵入社員』。ライバルIT企業の熾烈な技術開発競争を舞台に、平社員が産業スパイとして追い詰められていく姿を描いた緊張感あふれる作品です。本記事では作品概要・あらすじ・キャスト・制作背景・評価まで、公的情報をもとに詳しく解説いたします。
作品概要:基本情報
『パワー・ゲーム』(原題:Paranoia)は、2013年に製作されたアメリカのサスペンス・スリラー映画です。ジョゼフ・フィンダーの小説「侵入社員」(原題:Paranoia、2004年)を原作としており、現代のIT企業社会を舞台にした産業スパイ映画として作られています。
監督はロバート・ルケティック、脚本はジェイソン・ディーンとバリー・L・レヴィ、製作はタリア・シャービン、アリ・ゴールドマン、ピーター・セヴェジ、製作総指揮にはスティーヴン・アラリ。配給は北米でレラティビティ・メディア、日本では東京テアトルとハピネットが担当しています。北米では2013年8月16日に公開され、日本では2014年11月15日に劇場公開されました。
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 邦題 | パワー・ゲーム |
| 原題 | Paranoia |
| 製作年 | 2013年 |
| 製作国 | アメリカ |
| 監督 | ロバート・ルケティック |
| 脚本 | ジェイソン・ディーン、バリー・L・レヴィ |
| 原作 | ジョゼフ・フィンダー『侵入社員』(2004年) |
| 製作費 | 約3,500万ドル |
| 上映時間 | 106分 |
| 配給(北米) | レラティビティ・メディア |
| 配給(日本) | 東京テアトル、ハピネット |
| 北米公開 | 2013年8月16日 |
| 日本公開 | 2014年11月15日 |
| 北米興行収入 | 約738万ドル |
| 全世界興行収入 | 約1,379万ドル |
原作について:ジョゼフ・フィンダーの企業スパイ小説
本作の原作は、アメリカの人気ビジネス・スリラー作家ジョゼフ・フィンダーが2004年に発表した小説『侵入社員(Paranoia)』です。フィンダーはハーバード大学卒業後にソ連研究を専攻し、その後企業の内部事情を詳細に描く経済スリラーの書き手として高い評価を受けてきました。本作の原作小説は、ハーバード経営大学院(HBS)のビジネスケースのカリキュラムでも使用されるなど、現実感と説得力が評価されています。物語の設定は映画とおおむね同様ですが、映画では若干の変更が加えられています。
あらすじ:弱みを握られた若手社員が産業スパイへと転落する
ニューヨークのブルックリン出身の野心家、アダム・キャシディ(リアム・ヘムズワース)は、巨大IT企業「ワイアット社」に勤める若手社員です。病気がちな父フランク(リチャード・ドレイファス)を抱えながら、いつかは成功して父親を喜ばせたいという夢を持っていました。
ある日、部下を連れた社内プレゼンでCEOのニコラス・ワイアット(ゲイリー・オールドマン)の前に立ちますが、見事に失敗。ワイアットへの反論まで口にしてしまったため、アダムと仲間たちはその場で解雇を言い渡されます。腹いせに会社の経費カードを使って仲間と高級クラブで豪遊したアダムは、その夜エマ(アンバー・ハード)という女性と出会い、彼女のアパートで一夜を過ごします。
翌朝目覚めると、ワイアットの部下マイルス(ジュリアン・マクマホン)が現れます。経費横領を理由に刑事告訴もできると脅されたアダムは、ワイアットの元に呼び出されます。ワイアットが提示したのは、「アイコン社に産業スパイとして潜入し、ライバルが開発中の新製品の情報を盗み出せ」という条件でした。アダムの盗んだ金額に加え、仲間たちの再雇用を盾に取られたアダムは、この要求を断ることができません。
アイコン社への転職に成功したアダムは、その才能と積極性を買われて驚くほど早く頭角を現していきます。さらに偶然にも、一夜を過ごしたエマがアイコン社のマーケティング部長であることが発覚し、二人の関係が深まっていきます。しかしアイコン社の実質的な創業者で「ゴダード」の名で知られるCEO(ハリソン・フォード)のリダーシップと人間性に触れたアダムは、次第に本当の信念と嘘の狭間で葛藤を深めていきます。そしてワイアットとゴダードの二人がかつての師弟関係にあり、現在は宿敵関係にあることが明らかになっていきます。
キャスト紹介
リアム・ヘムズワース(アダム・キャシディ役)
本作の主人公で、産業スパイとして追い詰められる若手社員を演じています。大ヒット映画『ハンガー・ゲーム』シリーズのゲイル役で国際的な知名度を高めた俳優で、本作では才能ある野心家でありながら弱みに付け込まれる青年の複雑な内面を演じています。日本語吹替は小松史法さんが担当しています。
ゲイリー・オールドマン(ニコラス・ワイアット役)
IT企業ワイアット社の冷酷なCEOを演じています。アダムを脅して産業スパイとして使う黒幕の役どころで、今回も巧みな悪役演技を披露しています。日本語吹替は山路和弘さんが担当しています。
ハリソン・フォード(ジョック・ゴダード役)
アイコン社のCEOを演じています。ワイアットのかつての師匠でもあり、アダムが潜入したもう一方の企業のトップとして登場します。本作では坊主頭という衝撃的なビジュアルで登場し、眼光鋭い演技で存在感を放っています。オールドマンとの共演は映画『エアフォース・ワン』(1997年)以来17年ぶりとなります。日本語吹替は村井國夫さんが担当しています。
アンバー・ハード(エマ・ジェニングズ役)
アイコン社のマーケティング部長で、アダムの恋人となる女性を演じています。
リチャード・ドレイファス(フランク・キャシディ役)
アダムの父親を演じているベテラン俳優で、映画『ジョーズ』(1975年)や『未知との遭遇』(1977年)などで知られています。
ジョシュ・ホロウェイ(ギャンブル捜査官役)
アダムとワイアットを追うFBI捜査官を演じています。テレビドラマ「LOST」のソーヤ役で世界的な人気を獲得した俳優です。
エンベス・デイヴィッツ(ジュディス・ボルトン博士役)
ワイアットの部下で行動心理学の専門家を演じています。
ジュリアン・マクマホン(マイルス・ミーチャム役)
ワイアットの腹心の部下を演じています。
ルーカス・ティル(ケヴィン役)
アダムの友人で同僚を演じています。
制作背景:オールドマンとフォードの17年ぶり共演が最大の話題
本作の制作で最大の話題を集めたのは、ゲイリー・オールドマンとハリソン・フォードの17年ぶりの共演という点です。1997年の映画『エアフォース・ワン』ではフォードが大統領、オールドマンが凶悪なテロリストとして激突した2人が、本作ではIT企業のライバルCEOとして対立します。そのため日本の宣伝でも「エアフォース・ワン以来17年ぶりの激突!」というキャッチコピーが前面に出されました。
監督のロバート・ルケティックはオーストラリア出身で、リース・ウィザースプーン主演の大ヒット映画『キューティ・ブロンド』(2001年)などコメディ映画を得意とする監督です。本作は彼のキャリアでも比較的シリアスなサスペンス映画への挑戦となっています。
ハリソン・フォードが本作で見せた坊主頭のビジュアルは、監督のロバート・ルケティックとの会話の中でフォード自身が提案したものだとされており、当時の映画メディアでも大きな話題となりました。
評価
製作費約3,500万ドルに対し、北米興行収入は約738万ドル、全世界では約1,379万ドルにとどまり、興行的には大幅な不振となりました。ロッテン・トマトーズでも批評家支持率5%という極めて低い評価となっており、脚本の単純さ・予測可能な展開・登場人物の掘り下げ不足などが批判されました。
一方で、オールドマンとフォードという2大スターの競演を楽しみたいファンにとっては、2人が同じ画面に登場する場面がほとんどないという点への不満もあります。一般観客の評価もプロの批評家と同様に低調で、Filmarksでも平均2.9点(5点満点)という結果となっています。
まとめ:17年ぶりの夢の共演が実現したIT時代の産業スパイ・サスペンス
『パワー・ゲーム』は、『エアフォース・ワン』以来17年ぶりにゲイリー・オールドマンとハリソン・フォードが共演を果たすという大きな話題性を持ちながら、興行的・批評的には大きな苦戦を強いられた作品です。IT企業の産業スパイという現代的なテーマと、大物スター2人の対立というコンセプトには魅力があり、坊主頭で眼光鋭いハリソン・フォードの異色のビジュアルも見どころです。
2人のファンにとっては共演という観点から確認しておきたい一本ですが、スリラーとしての緊張感や脚本の面では物足りなさを感じる方も多いかもしれません。現在はDVD・Blu-rayのほか、各種動画配信サービスでも鑑賞可能です。
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