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2014年に製作・公開されたアメリカ映画『サボタージュ』(原題:Sabotage)は、アーノルド・シュワルツェネッガーが主演を務めたクライム・サスペンス映画です。共演にはサム・ワーシントン、オリヴィア・ウィリアムズ、テレンス・ハワード、ジョー・マンガニエロ、ハロルド・ペリノー、マーティン・ドノヴァン、マックス・マーティーニ、ジョシュ・ホロウェイ、ミレイユ・イーノスと、国際色豊かな実力派俳優陣が集結しています。監督はポリス・アクションの鬼才として知られるデヴィッド・エアー。さらに本作はアガサ・クリスティの推理小説『そして誰もいなくなった』を原案としているという点でも異色の作品です。本記事では作品概要・あらすじ・キャスト・制作背景・興行成績まで、公的情報をもとに詳しく解説いたします。
作品概要:基本情報
『サボタージュ』(原題:Sabotage)は、2014年にアメリカで製作・公開されたクライム・サスペンス映画です。ジャンルはアクション・サスペンス・ミステリーにまたがる複合的な作品となっています。
監督はデヴィッド・エアー(『エンド・オブ・ウォッチ』『フューリー』)、脚本はスキップ・ウッズとデヴィッド・エアーの共同執筆。撮影はブルース・マクリアリー、編集はドディ・ドーン、音楽はデヴィッド・サーディが担当しています。北米では2014年3月28日に公開され、日本では同年11月7日にロードショー公開されました。レーティングはR15+となっており、暴力描写を含む成人向けのハードな内容となっています。
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 原題 | Sabotage |
| 製作年 | 2014年 |
| 製作国 | アメリカ |
| 監督 | デヴィッド・エアー |
| 脚本 | スキップ・ウッズ、デヴィッド・エアー |
| 音楽 | デヴィッド・サーディ |
| 製作費 | 約3,500万ドル |
| 上映時間 | 109分 |
| レーティング | R15+ |
| 日本公開 | 2014年11月7日 |
| 日本配給 | ブロードメディア・スタジオ |
原案:アガサ・クリスティ『そして誰もいなくなった』
本作の原案はアガサ・クリスティの推理小説『そして誰もいなくなった』です。孤立した状況に置かれた複数の人物が、一人また一人と何者かに殺されていくという構図は原案から引き継がれています。ただし、脚色の度合いは非常に大きく、時代設定・登場人物・舞台・物語の結末に至るまでほぼ別の作品といえる内容となっています。
原案の骨格を借りつつ、現代アメリカのDEA(麻薬取締局)という舞台に完全に置き換えることで、クリスティ的なミステリーの構造とデヴィッド・エアー監督得意のリアリスティックなポリス・アクションを融合させた作品に仕上げられています。
あらすじ:DEA特殊部隊の内部崩壊
DEA(麻薬取締局)の特殊作戦チームのリーダーを務めるジョン・”ブリーチャー”・ウォートン(アーノルド・シュワルツェネッガー)は、部下たちと共に麻薬カルテルのアジトを急襲します。作戦中、チームは隠し持っていた1,000万ドルの現金を横領しようと企てますが、回収したはずの金は消え、その後の内部調査でチームは6ヶ月間の職務停止処分を受けます。
処分が解除されて現場に復帰した直後、チームのメンバーが何者かによって一人、また一人と惨殺されていきます。捜査を担当するアトランタ市警の刑事キャロライン・ブレントウッド(オリヴィア・ウィリアムズ)とダライアス・ジャクソン(ハロルド・ペリノー)は、ウォートンのチームに疑いの目を向けながら捜査を進めます。
報復か、内部の裏切りか。次々と明かされる真相の中で、ウォートン自身が隠し持つ深い過去と個人的な動機が徐々に浮かび上がってきます。
キャスト紹介:個性派ぞろいの精鋭チーム
アーノルド・シュワルツェネッガー(ジョン・”ブリーチャー”・ウォートン役)
DEA特殊作戦チームのリーダーで本作の主人公。「ブリーチャー(破壊屋)」の異名を持ち、チームを束ねる歴戦の捜査官です。日本語吹替は長年シュワルツェネッガーの声を担当してきた玄田哲章が務めています。
サム・ワーシントン(ジェームズ・”モンスター”・マレー役)
チームの中核を担う隊員。妻のリジーとともにチームに所属しており、ウォートンとともに事件の渦中に飲み込まれていきます。
ミレイユ・イーノス(リジー・マレー役)
モンスターの妻であり、チームのメンバー。強烈な個性と危うさを併せ持つ人物として描かれています。
オリヴィア・ウィリアムズ(キャロライン・ブレントウッド役)
アトランタ市警の女性刑事で、相棒のダライアスとともに連続殺人事件を捜査する人物。チームの外側からウォートンたちに鋭く迫ります。
テレンス・ハワード(ジュリアス・”シュガー”・エドモンズ役)
チームのメンバーの一人。『ハッスル&フロウ』などで知られる演技派俳優が個性的な隊員を演じています。
ジョー・マンガニエロ(ジョー・”グラインダー”・フィリップス役)
粗野な性格のチームメンバー。後に『スーサイド・スクワッド』などで知名度を上げたマンガニエロが、荒削りな隊員を体当たりで演じています。
ハロルド・ペリノー(ダライアス・ジャクソン役)
アトランタ市警の刑事で、ブレントウッドの相棒。テレビドラマ『LOST』などで知られる俳優です。
マーティン・ドノヴァン(フロイド・デメル役)
ウォートンの上司にあたるDEAの幹部。物語の鍵を握る重要な役どころです。
マックス・マーティーニ(トム・”パイロ”・ロバーツ役)
チームのメンバーの一人。車ごと列車に撥ねられるという衝撃的な死を迎える役どころです。
ジョシュ・ホロウェイ(エディ・”ネック”・ジョーダン役)
テレビドラマ『LOST』のソーヤー役で世界的に知られる俳優で、自宅で殺害されるチームメンバーを演じています。
制作背景:デヴィッド・エアーのリアリズム演出
監督のデヴィッド・エアーは、脚本家としては『トレーニング デイ』(2001年)でアカデミー賞脚本賞にノミネートされた実績を持ち、監督としても『エンド・オブ・ウォッチ』(2012年)で警察の実態をリアルに描くスタイルを確立した人物です。
本作でもエアーの特色であるハードボイルドなリアリズムが全編に貫かれており、DEAの特殊部隊という閉鎖的で荒々しい世界を生々しく描き出しています。撮影はジョージア州アトランタ周辺で行われ、ロケーションの現実感が映像全体の緊張感を高めています。シュワルツェネッガーがこれまでのヒーロー的なアクション映画とは一線を画す、陰影ある複雑な役柄に挑んだ点も本作の大きな特徴です。
興行成績と評価
製作費約3,500万ドルに対し、全世界興行収入は約2,210万ドルにとどまり、興行的には苦戦を強いられた作品となりました。
批評面では、シュワルツェネッガーの演技については一定の評価を受けた一方、脚本の構成や過剰な暴力描写に対して批判的な意見も多く、評価は賛否が分かれる内容となりました。
ただし、デヴィッド・エアー監督のリアリスティックな演出やサスペンスとしての緊迫感、個性的なキャスト陣の熱演は、ハードなクライム映画を好む層からは今も一定の支持を集めており、DVDやBlu-ray、動画配信サービスを通じて根強いファンを持ち続けています。
まとめ:シュワルツェネッガーの新境地と鬼才エアーの共鳴
『サボタージュ』は、それまでのシュワルツェネッガー映画とは明らかに異なる作品です。無敵のヒーローではなく、過去を抱えた複雑な人間を演じた本作は、俳優としてのシュワルツェネッガーの新境地を示す一作といえます。アガサ・クリスティ原案という意外な出自に、デヴィッド・エアー監督のリアルなポリス・アクションを掛け合わせた独特の世界観は、王道のアクション映画とは一味異なる体験を提供しています。ハードなクライム・サスペンスや群像劇に興味をお持ちの方、シュワルツェネッガーのキャリアを網羅したい方にとっては、見逃せない一作です。現在はBlu-ray・DVDのほか、各種動画配信サービスでも鑑賞可能です。
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