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1981年に公開されたアメリカ映画『ナイトホークス』(原題:Nighthawks)は、シルヴェスター・スタローンがニューヨーク市警の凄腕刑事を演じ、国際的なテロリストとの死闘を描いたポリス・アクション・サスペンス映画です。共演にはビリー・ディー・ウィリアムズ、リンゼイ・ワグナー、パーシス・カンバッタ、ナイジェル・ダヴェンポート、ジョー・スピネル。そしてオランダ出身の名優ルトガー・ハウアーが、冷酷非情な国際テロリスト「ウルフガー」を演じており、その強烈な存在感が本作の最大の見どころとなっています。ロッキーシリーズとランボーシリーズのはざまに位置するスタローンの重要作であり、ルトガー・ハウアーがアメリカ映画界に本格進出するきっかけとなった歴史的作品でもあります。本記事では作品概要・あらすじ・キャスト・制作背景・興行成績まで、公的情報をもとに詳しく解説いたします。
作品概要:基本情報
『ナイトホークス』(原題:Nighthawks)は、1981年に製作・公開されたアメリカのアクション・スリラー映画です。製作総指揮はマイケル・ワイズとフランクリン・R・リービィ、製作はマーティン・ポール、監督はブルース・マルムース、脚本はデヴィッド・シェイバーとポール・シルバートの原案をもとにデイヴィッド・シェイバーが担当しています。撮影はジェームズ・A・コントナー、音楽はキース・エマーソン(プログレッシブ・ロックバンド「エマーソン・レイク&パーマー」のキーボード奏者として知られる音楽家)、製作デザインはピーター・ラーキンが手がけています。配給はユニバーサル・ピクチャーズで、北米公開は1981年4月4日、日本公開は同年6月13日です。
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 原題 | Nighthawks |
| 製作年 | 1981年 |
| 製作国 | アメリカ |
| 監督 | ブルース・マルムース |
| 脚本 | デイヴィッド・シェイバー |
| 音楽 | キース・エマーソン |
| 撮影 | ジェームズ・A・コントナー |
| 製作費 | 約500万ドル |
| 上映時間 | 99分 |
| 配給 | ユニバーサル・ピクチャーズ |
| 北米公開 | 1981年4月4日 |
| 日本公開 | 1981年6月13日 |
| 北米初登場順位 | 2位 |
| 北米興行収入 | 約1,491万ドル |
| 全世界興行収入 | 約1,991万ドル |
あらすじ:NYの夜に潜む国際テロリストとの死闘
ニューヨーク市警のディーク・ダシルヴァ(シルヴェスター・スタローン)とマシュー・フォックス(ビリー・ディー・ウィリアムズ)は、おとり捜査を得意とする凄腕の刑事コンビです。冒頭では女装したディークが夜のニューヨークで暴漢を取り押さえるシーンが描かれており、二人の型破りな捜査スタイルが印象的に提示されています。
一方、大西洋の向こう側ではロンドンのデパートでテロ事件が発生します。犯人は「ウルフガー」と名乗る国際テロリスト(ルトガー・ハウアー)で、政府の植民地政策に反対するとして一般市民を無差別に巻き込む残虐なテロを予告します。ロンドンで壮絶な銃撃戦を繰り広げた後、パリへ逃亡して仲間のシャッカ(パーシス・カンバッタ)と合流したウルフガーは、顔を整形してニューヨークへ潜入します。
インターポールの対テロ専門家ハートマン(ナイジェル・ダヴェンポート)は、ディークとフォックスに対テロ特別チームへの参加を命じます。しかし、テロリストを「射殺も辞さない」という方針を受け入れられないディークはチームへの参加に葛藤します。やがてウルフガーはニューヨークの地下鉄やロープウェイを舞台に人質をとり、世界に向けたテロ活動を展開。ディークはウルフガーとの一対一の対決へと追い詰められていきます。
キャスト紹介:スタローンとハウアーの対照的な存在感
シルヴェスター・スタローン(ディーク・ダシルヴァ役)
本作の主人公で、ニューヨーク市警のおとり捜査専門の凄腕刑事を演じています。本作は『ロッキー2』(1979年)と『ランボー』(1982年)の間に位置する作品で、スタローンが「ロッキー」「ランボー」とは異なるリアルな警察官像に挑んだ役柄です。冒頭の女装シーンはファンの間でも語り草となっています。日本語吹替はベテラン声優の野沢那智さんが担当しています。
ルトガー・ハウアー(ウルフガー役)
本作の最大の見どころといえるのが、オランダ出身の名優ルトガー・ハウアーが演じる冷酷なテロリスト「ウルフガー」です。感情を排した鋭い眼光と静かな狂気をまとった演技は、公開当時から強烈な印象を与え、ハウアーのアメリカ映画界への本格進出を決定づけました。翌年の映画『ブレードランナー』(1982年)でのレプリカント役へとつながるハウアーの出世作として、映画史的にも重要な位置を占めています。
ビリー・ディー・ウィリアムズ(マシュー・フォックス役)
ディークの相棒で、陽気かつ信頼のおける刑事フォックスを演じています。映画『スター・ウォーズ エピソード5/帝国の逆襲』(1980年)のランド・カルリジアン役で世界的に知られる俳優です。
リンゼイ・ワグナー(アイリーン役)
ディークの元妻で、別れてもなお複雑な関係が続くアイリーンを演じています。テレビドラマ「地上最強の美女バイオニック・ジェミー」のタイトルロールで知られる女優です。
パーシス・カンバッタ(シャッカ・ホランド役)
ウルフガーの共犯者であるシャッカを演じています。映画『スタートレック』(1979年)への出演で知られる女優です。
ナイジェル・ダヴェンポート(ピーター・ハートマン役)
インターポールから派遣された対テロ専門家で、ディークたちにテロリスト射殺を命じる役どころ。イギリス出身のベテラン俳優です。
ジョー・スピネル(ムナフォ警部補役)
ディークの上司を演じている個性派俳優で、映画『ロッキー』『タクシードライバー』(1976年)にも出演しています。
制作背景:ルトガー・ハウアーのアメリカ映画界デビューを決定づけた一作
本作の制作において特筆すべきは、ルトガー・ハウアーの起用です。ハウアーはオランダの名監督ポール・ファーホーベン監督作品への出演を通じてヨーロッパで高い評価を得ていましたが、本作はアメリカのメジャー映画への本格参加という意味で彼のキャリアにおいて重要な転換点となりました。翌1982年のリドリー・スコット監督作品『ブレードランナー』での伝説的な演技へとつながる橋渡し的な作品として、映画史上の観点からも重要な位置を占めています。
監督のブルース・マルムースにとって本作は本格的な長編商業映画への挑戦でした。スタローンが70年代風のリアリスティックなポリスアクションを志向したことから、ハードボイルドな都市犯罪映画の雰囲気が全編に漂っています。
音楽を担当したキース・エマーソンは、プログレッシブ・ロックバンド「エマーソン・レイク&パーマー(ELP)」のキーボード奏者として世界的に知られる音楽家で、映画音楽としては異色ながら緊張感のあるスコアが本作の雰囲気をより引き締めています。
興行成績と位置づけ
製作費約500万ドルに対し、北米興行収入は約1,491万ドル、全世界興行収入は約1,991万ドルを記録し、製作費の約4倍の興行成績を収めました。全米初登場では2位を記録しており、商業的には一定の成功を収めた作品といえます。
本作はスタローンのフィルモグラフィーの中では「ロッキー」シリーズと「ランボー」シリーズに挟まれた形で語られることが多く、やや目立ちにくい存在となっていますが、リアルな都市犯罪映画としての完成度、そしてルトガー・ハウアーの存在感という二点において、今もファンの間で高く評価されています。
まとめ:スタローンとハウアーが紡ぐ緊迫のポリスアクション
『ナイトホークス』は、スタローンが「ロッキー」「ランボー」とは異なる路線でリアルな警察官を体現し、ルトガー・ハウアーが冷酷な国際テロリストとして強烈な爪痕を残した、1981年を代表するポリス・サスペンスの佳作です。おとり捜査・国際テロ・一対一の対決というシンプルかつ骨太な構成の中に、二人のスターの対照的な魅力がぎゅっと詰まっています。ハウアーが翌年の『ブレードランナー』へとつながるキャリアの転換点として、また1980年代アメリカ映画史の一コマとして、映画ファンにとって見逃せない作品です。現在はDVDのほか、各種動画配信サービスでも鑑賞することができます。
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