【デッドフォール(1989)】スタローン×カート・ラッセル夢の共演!混乱の制作秘話と痛快バディ刑事アクションを徹底解説

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※記事内の画像は全てイメージです。実際の製品・写真とは異なります。

1989年に製作・公開されたアメリカ映画『デッドフォール』(原題:Tango & Cash)は、シルヴェスター・スタローンとカート・ラッセルという1980年代を代表する二大アクションスターが夢の共演を果たしたバディ刑事アクション映画です。日本での劇場公開は1990年3月3日。スーツをまとったエリート刑事とワイルドなはみ出し刑事という対照的なコンビが、悪の黒幕に陥れられながらも反撃に出るというスカッとした娯楽アクションに仕上がっています。一方その制作現場は、監督交代・脚本の大幅書き直し・予算の大幅超過という前代未聞の混乱を極めており、その制作秘話もまた本作を語る上で欠かせない要素となっています。本記事では作品概要・あらすじ・キャスト・制作背景・興行成績まで、公的情報をもとに詳しく解説いたします。


作品概要:基本情報

『デッドフォール』(原題:Tango & Cash)は、1989年に製作・公開されたアメリカのバディ刑事アクション・コメディ映画です。監督はアンドレイ・コンチャロフスキーがメインで担当しましたが、撮影途中で降板し、その後アルバート・マニョーリが引き継いでいます。製作はジョン・ピータースとピーター・グーバー、脚本はランディ・フェルドマン、撮影はドナルド・E・ソーリン、音楽はハロルド・フォルターメイヤーが担当しています。北米では1989年12月22日に公開され、日本ではワーナー・ブラザース配給のもと1990年3月3日にロードショー公開されました。

項目内容
原題Tango & Cash
邦題デッドフォール
製作年1989年
製作国アメリカ
監督アンドレイ・コンチャロフスキー(アルバート・マニョーリが途中から引き継ぎ)
脚本ランディ・フェルドマン
音楽ハロルド・フォルターメイヤー
撮影ドナルド・E・ソーリン
製作費約5,400万ドル
上映時間104分
配給(北米)ワーナー・ブラザース
北米公開1989年12月22日
日本公開1990年3月3日
全世界興行収入約1億2,040万ドル

あらすじ:ライバル刑事コンビが最強の敵に挑む

ロサンゼルス市警には、それぞれ別の署に勤務しながら「市警ナンバーワン」を自称し合う二人の凄腕刑事がいました。アルマーニのスーツをまとい、株式投資も手がけるクールなエリート刑事レイ・タンゴ(シルヴェスター・スタローン)と、泥臭い肉体派のはみ出し刑事ガブリエル・キャッシュ(カート・ラッセル)です。普段は互いをライバル視してソリが合わない二人でしたが、ある日、巨大麻薬組織の黒幕ペレット(ジャック・パランス)の罠にはめられ、殺人容疑で逮捕されてしまいます。

裁判で有罪判決を受けた二人は、自らを陥れた「悪徳刑事」という汚名を着せられたまま、凶悪犯が集う重警備刑務所へと送り込まれます。しかしそこはペレットの手下が支配する敵地同然の環境でした。

性格も仕事のスタイルも正反対な二人は対立しながらも、共通の目的のために手を組むことを選びます。かつての同僚の協力と、キャッシュの妹でありタンゴの恋人でもあるカトリーナ(テリー・ハッチャー)の助けも借りながら、二人は刑務所からの脱出を図り、ペレットへの反撃を開始します。


キャスト紹介:二大スターと個性的な脇役陣

シルヴェスター・スタローン(レイ・タンゴ役)

本作の主役の一人で、アルマーニのスーツを着こなす洗練されたエリート刑事タンゴを演じています。これまでの「ロッキー」「ランボー」シリーズのワイルドなイメージとは一線を画す、ダンディでクールなキャラクターに挑んでいます。日本語吹替はテレビ放送版を玄田哲章さんが担当しています。

カート・ラッセル(ガブリエル・キャッシュ役)

タンゴとは対照的な、粗野で型破りなはみ出し刑事キャッシュを演じています。スタローンのクールさとラッセルの豪快さが絶妙な化学反応を生み出しており、二人の掛け合いが本作最大の魅力となっています。スタローンは後年、「カートはプロとして素晴らしいシーンをいくつも演じた」と共演を振り返っています。

ジャック・パランス(ペレット役)

二人の刑事を陥れた巨大麻薬組織の黒幕を演じる、本作の主要な悪役。アカデミー賞受賞歴を持つベテラン俳優で、その圧倒的な存在感が物語の緊張感を高めています。日本語吹替はテレビ放送版を千葉耕市さんが担当しています。

テリー・ハッチャー(カトリーナ・キャッシュ役)

キャッシュの妹であり、タンゴの恋人でもあるダンサーの役。後に「スパイス・オブ・ライフ」「デスパレートな妻たち」などへの出演で広く知られるようになる女優が、本作では華やかな存在感を放っています。

ブライオン・ジェームズ(ルカン役)

ペレットの手下の一人。当初は台詞が少ない役でしたが、撮影中に独自のアクセントを考案したことでスタローンが役を大きく広げ、重要なキャラクターに発展しました。

マイケル・J・ポラード(ガジェット担当役)

二人の刑事に特殊装備を提供するキャラクターで、『007』シリーズのQを思わせる役どころです。アカデミー賞助演男優賞ノミネートの実績を持つ個性派俳優です。


制作背景:監督が3人交代した前代未聞の混乱製作

本作の最大の特徴のひとつが、その前代未聞ともいえる混乱した制作過程です。

当初はパトリック・スウェイジがキャッシュ役として予定されていましたが、スウェイジが降板。その後カート・ラッセルが決定しました。撮影開始の時点でも脚本は未完成のままでした。

撮影監督のバリー・ソネンフェルドはスタローンの意向で降板し、代わりにドナルド・E・ソーリンが起用されました。さらにメインを担当した監督のアンドレイ・コンチャロフスキーは撮影途中でプロデューサーのジョン・ピータースに解雇されています。コンチャロフスキーは自身の回想録の中で、解雇の理由をプロデューサーとの方向性の違いとして説明しています。コンチャロフスキーはよりシリアスなポリス・スリラーとして作品を仕上げたかったのに対し、プロデューサー側はよりコミカルなエンターテインメントを望んだためです。コンチャロフスキーは一方でスタローンについては「撮影現場で常に理性的な声を発していた」と高く評価しています。

コンチャロフスキーの後任として、プリンスの映画『パープル・レイン』(1984年)を監督したアルバート・マニョーリが加わり、最終的にポスト・プロダクションはスチュアート・ベアードが担当するという複数のスタッフによる体制で完成を迎えました。こうした混乱の結果、当初の予算から約2,000万ドルを超過する約5,400万ドルという製作費に膨らみました。

スタローン本人も後年、「アンドレイ(コンチャロフスキー)のアプローチは非常に優れていて、彼が続けていれば無限にリアルな作品になっていたと思う。後任の監督は軽妙なポップカルチャーに適していたので、映画のトーンがより軽い方向に大きく転換した」と語っています。


興行成績と評価

製作費約5,400万ドルに対し、全世界興行収入は約1億2,040万ドルを記録し、興行的には大きな成功を収めました。北米での初週末興行収入は約660万ドル、公開規模は1,409館です。

批評面においては賛否が分かれる評価となりました。ゴールデンラズベリー賞(ラジー賞)では最低作品賞などにノミネートされましたが、スタローンとラッセルの掛け合いの面白さや、派手なアクションシーンについては娯楽映画として評価する声も多くあります。批評家の間では「バディ刑事映画のパロディとして観れば楽しめる」という評価も根強くあります。

音楽を担当したハロルド・フォルターメイヤーは「ビバリーヒルズ・コップ」(1984年)のテーマでも知られる作曲家で、本作でも80年代らしいエネルギッシュなスコアを提供しています。フィルムスコアは2007年1月30日にLa-La Land Recordsから初めて正式にリリースされました。


まとめ:混乱の制作の末に生まれた80年代バディアクションの異色作

『デッドフォール』は、混乱を極めた制作過程という意味でも、スタローンとカート・ラッセルの初共演という意味でも、1989年のハリウッド映画史において特異な位置を占める作品です。監督が実質的に複数交代するという前代未聞の製作体制にもかかわらず、全世界で1億2,000万ドルを超える興行収入を記録したという事実は、二大スターの吸引力の大きさを示しています。

スーツ姿のスタローンとワイルドなカート・ラッセルのコンビが生み出すユーモアと、80年代アクション映画らしい派手な銃撃戦・カーアクションは、娯楽映画として今日も十分に楽しめる内容です。現在はDVD・Blu-rayのほか、各種動画配信サービスでも鑑賞可能です。スタローンのフィルモグラフィーや80年代アクション映画がお好きな方にはぜひおすすめしたい一作です。


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