【シルベスター・スタローン ザ・ボディガード(2002)】名優アンソニー・クイン遺作!マフィアの娘を守る異色のロマンティック・コメディを徹底解説

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※記事内の画像は全てイメージです。実際の製品・写真とは異なります。

2002年に製作されたアメリカ映画『シルベスター・スタローン ザ・ボディガード』(原題:Avenging Angelo)は、シルヴェスター・スタローンが主演したアクション・コメディ映画です。殺害されたマフィアのボスの遺志を継ぎ、その娘を守り抜こうとするボディガードの奮闘を描いた本作は、「ロッキー」「ランボー」のイメージとは異なる、ユーモアとロマンスを前面に出した異色作となっています。マフィアのドンを演じたのは『道』『その男ゾルバ』などで知られる伝説的名優アンソニー・クインで、本作が遺作となりました。共演には『ラスト・オブ・モヒカン』のマデリーン・ストウ。本記事では作品概要・あらすじ・キャスト・制作背景・公開事情まで、公的情報をもとに詳しく解説いたします。


作品概要:基本情報

『シルベスター・スタローン ザ・ボディガード』(原題:Avenging Angelo)は、2002年に製作されたアメリカのアクション・コメディ/ロマンティック・コメディ映画です。原題の「Avenging Angelo」は「アンジェロの復讐」を意味します。

監督はマーティン・バーク、脚本はウィル・アルディスとスティーヴ・マッコール、撮影はウサマ・ローイ、音楽は「ロッキー」シリーズなどで知られるビル・コンティが担当しています。製作にはフランチャイズ・ピクチャーズなどが関与しました。2002年9月にイタリアで公開されたほか、ドーヴィル・アメリカ映画祭での上映を経て、アメリカではビデオ・DVDでのリリースが中心となりました。日本では2004年6月12日にアートポート配給で劇場公開されています。

項目内容
原題Avenging Angelo
製作年2002年
製作国アメリカ
監督マーティン・バーク
脚本ウィル・アルディス、スティーヴ・マッコール
音楽ビル・コンティ
撮影ウサマ・ローイ
製作費約1,700万ドル
上映時間96分
配給(日本)アートポート
日本公開2004年6月12日
全世界興行収入約82万ドル

あらすじ:マフィアの娘と忠実なボディガードの逃避行

フランキー・デラノ(シルヴェスター・スタローン)は、長年にわたってマフィアのドン、アンジェロ・アリギエーリ(アンソニー・クイン)に忠誠を誓ってきたボディガードです。アンジェロの一人娘であるジェニファー(マデリーン・ストウ)は、命の危険から遠ざけるために幼い頃に養女に出されており、自分がマフィアのボスの娘であることを知らずに上流階級の人妻として暮らしていました。フランキーはアンジェロとともに、遠くから彼女の成長を見守り続けてきたのです。

ある日、レストランで食事をしていたアンジェロが、敵対するマフィアの手によって暗殺されてしまいます。敬愛するボスを守りきれなかったことを悔やむフランキーは、アンジェロの遺志に従い、ジェニファーの命を守るボディガードになることを決意します。

フランキーはジェニファーに、彼女がアンジェロの実の娘であるという真実を打ち明けます。突然の事実に困惑するジェニファーでしたが、やがて自らの出自を受け入れ、父を殺した者たちへの復讐を誓います。フランキーとジェニファーは、迫りくる敵対マフィアの追っ手から逃れながら、事件の真相へと迫っていきます。逃避行を続けるうちに、二人の間には次第に特別な感情が芽生えていきます。


キャスト紹介

シルヴェスター・スタローン(フランキー・デラノ役)

本作の主人公で、マフィアのドンに長年仕えてきた忠実なボディガードを演じています。「ロッキー」「ランボー」のような肉体派ヒーローとは異なる、口下手で昔気質、それでいて愛する者のために命を投げ出す不器用な男という役柄に挑んでいます。

マデリーン・ストウ(ジェニファー・バレット・アリギエーリ役)

殺害されたマフィアのドンの実娘でありながら、その事実を知らずに育った女性を演じています。映画『ラスト・オブ・モヒカン』(1992年)や『12モンキーズ』(1995年)などで知られる女優です。フランキーとの息の合った掛け合いが本作の見どころのひとつとなっています。

アンソニー・クイン(アンジェロ・アリギエーリ役)

フランキーが仕えるマフィアのドンを演じています。映画『道』(1954年)や『その男ゾルバ』(1964年)などで世界的に知られたメキシコ出身の伝説的名優で、本作が遺作となりました。クインは本作の撮影時、咽頭がんを患っており、2001年6月に86歳で亡くなりました。そのため本作は、彼の死後に公開された作品となっています。

ラウル・ボヴァ(マルチェロ役)

イタリア出身の俳優が出演しています。

このほか、ハリー・ヴァン・ゴーカム、ビリー・ガーデル、ジョージ・トーリアトスらが脇を固めています。


制作背景:低迷期のスタローンとアンソニー・クインの遺作

本作が製作された2000年代初頭は、シルヴェスター・スタローンにとってキャリアの低迷期にあたります。『追撃者』(2000年)、『ドリヴン』(2001年)、『D-TOX』(2002年)と興行的に苦戦する作品が続いており、本作もそうした時期の一本として位置づけられています。本作はスタローンにとって『D-TOX』に続くアメリカでのビデオ・スルー(劇場を経ずビデオ等で公開される形態)作品となりました。

本作のもうひとつの大きな意義は、名優アンソニー・クインの遺作であるという点です。クインは『道』『アラビアのロレンス』『その男ゾルバ』など映画史に残る名作に出演してきた俳優ですが、本作の撮影時にはすでに咽頭がんを患っていました。そして本作の公開を待たずに2001年に世を去りました。本作の冒頭で娘への思いを語るアンジェロの姿には、長いキャリアを誇った名優の最後の輝きが刻まれています。

音楽を担当したのは、「ロッキー」シリーズや『勝利への脱出』など、長年スタローン作品を支えてきた作曲家ビル・コンティです。撮影の一部はイタリアで行われており、シチリアをはじめとするイタリアの美しい風景が作品に彩りを添えています。

なお、邦題や日本版パッケージは「サスペンス・アクション」風の印象を与えるものとなっていますが、実際の作品はロマンティック・コメディ色の強い軽妙な娯楽作です。この点は鑑賞時に留意しておくとよいでしょう。


公開事情と評価

本作はイタリアで2002年9月に公開されたほか、同月にフランスのドーヴィル・アメリカ映画祭でも上映されました。しかしアメリカ本国では劇場での本格公開はなされず、ビデオ・DVDでのリリースが中心となりました。製作費約1,700万ドルに対し、全世界興行収入は約82万ドルにとどまり、興行的には厳しい結果となっています。

批評面でも、脚本の弱さや主演二人の組み合わせへの評価が分かれるなど、概ね否定的な評価が目立ちました。一方で、スタローンが見せる不器用で人間味のあるキャラクターや、マデリーン・ストウとのコミカルな掛け合い、イタリアの美しいロケーション、そして何よりアンソニー・クインの遺作であるという点については、見どころとして挙げる声もあります。


まとめ:名優の遺作として記憶される異色のスタローン作品

『シルベスター・スタローン ザ・ボディガード』は、アクションスターのイメージが強いスタローンが、ロマンティック・コメディという軽妙なジャンルに挑んだ異色の一本です。興行的・批評的には苦戦を強いられた作品ですが、伝説的名優アンソニー・クインの遺作という点において、映画史的に記憶されるべき価値を持っています。

タイトルやパッケージのイメージとは異なる、肩の力を抜いて楽しめるロマンティック・コメディとして観れば、スタローンの新たな一面やマデリーン・ストウとの軽快なやり取りを味わうことができます。スタローンのフィルモグラフィーを辿る上での一本として、またアンソニー・クインの最後の出演作として、興味をお持ちの方はぜひご覧になってみてください。現在はDVDのほか、各種動画配信サービスでも鑑賞可能です。


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