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2013年に公開されたアメリカ映画『リベンジ・マッチ』(原題:Grudge Match)は、シルヴェスター・スタローンとロバート・デ・ニーロという2人の名優が、30年来の因縁を抱える老ボクサーを演じたスポーツ・コメディ映画です。ともにボクシング映画の金字塔――スタローンは『ロッキー』、デ・ニーロは『レイジング・ブル』――を代表作に持つ2人が、リング上で雌雄を決するという、映画ファンにとってまさに夢の対決を実現させた一作です。共演にはケヴィン・ハート、アラン・アーキン、キム・ベイシンガー、ジョン・バーンサルら実力派が集結。本記事では作品概要・あらすじ・キャスト・制作背景・興行成績まで、公的情報をもとに詳しく解説いたします。
作品概要:基本情報
『リベンジ・マッチ』(原題:Grudge Match)は、2013年に製作・公開されたアメリカのスポーツ・コメディ映画です。原題の「Grudge Match」は「遺恨試合」を意味します。
監督はピーター・シーガル(『ゲット スマート』『50回目のファースト・キス』)、脚本はティム・ケラハーとロドニー・ロスマン、原案はティム・ケラハー、撮影はディーン・セムラー、編集はウィリアム・カー、音楽はトレヴァー・ラビンが担当しています。製作会社はガーバー・ピクチャーズなど、配給はワーナー・ブラザース・ピクチャーズです。アメリカでは2013年12月25日(クリスマス)に公開され、日本では2014年4月4日にワーナー・ブラザース映画配給のもと公開されました。
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 原題 | Grudge Match |
| 製作年 | 2013年 |
| 製作国 | アメリカ |
| 監督 | ピーター・シーガル |
| 脚本 | ティム・ケラハー、ロドニー・ロスマン |
| 音楽 | トレヴァー・ラビン |
| 撮影 | ディーン・セムラー |
| 製作費 | 約4,000万ドル |
| 上映時間 | 113分 |
| 配給(日本) | ワーナー・ブラザース映画 |
| 米国公開 | 2013年12月25日 |
| 日本公開 | 2014年4月4日 |
| 全世界興行収入 | 約4,490万ドル |
あらすじ:30年の時を経て決着をつける宿命のライバル
1980年代初頭のピッツバーグ。ボクシング界のスーパースターとして全米の注目を集めていた2人のボクサーがいました。ヘンリー・”レイザー”・シャープ(シルヴェスター・スタローン)とビリー・”ザ・キッド”・マクドネン(ロバート・デ・ニーロ)です。互いに激しい対抗心を燃やしながら戦った2人は、1勝1敗の五分の戦績で、いよいよ決着をつける運命の第3戦を迎えようとしていました。
しかしその決戦の前夜、レイザーは理由を明かさないまま突然の引退を表明します。これにより2人のキャリアは中途半端なまま幕を下ろし、決着もつかず、大きな報酬を得る機会も失われました。キッドはレイザーに対する強い遺恨を抱えたまま、30年の歳月が流れます。
引退後、無一文となったレイザーは造船所で働き、慎ましい生活を送っていました。一方、人気の落ちたキッドは車のディーラーやレストランを経営する日々を送っていました。そんなある日、亡き名プロモーターの息子であるダンテ・スレートJr.(ケヴィン・ハート)が、2人にある計画を持ちかけます。それは「もう一度リングに上がり、今度こそ決着をつける」という、人生最後のリベンジ・マッチのオファーでした。当初は乗り気でなかったレイザーも、それぞれの事情から最終的にリングへと立つことを決意します。2人の遺恨はボクシングだけにとどまらず、互いの家族にも及んでいたことが、やがて明らかになっていきます。
キャスト紹介:名優たちが集う豪華な顔ぶれ
シルヴェスター・スタローン(ヘンリー・”レイザー”・シャープ役)
本作の主人公の一人で、引退後は造船所で働く元ボクサーを演じています。『ロッキー』シリーズで世界的に知られるスタローンが、再び本格的にボクサーを演じた点が大きな話題となりました。
ロバート・デ・ニーロ(ビリー・”ザ・キッド”・マクドネン役)
レイザーの宿命のライバルで、引退後はバーやレストランを経営する元ボクサーを演じています。映画『レイジング・ブル』(1980年)でジェイク・ラモッタを演じアカデミー賞主演男優賞を受賞したデ・ニーロが、再びボクサー役を演じた点も注目されました。日本語吹替は菅生隆之さんが担当しています。なお、2人は『コップランド』(1997年)以来の共演となります。
ケヴィン・ハート(ダンテ・スレートJr.役)
2人に再戦を持ちかけるプロモーターを演じています。アメリカの人気コメディアン・俳優で、軽妙な語り口で作品にコメディ色を加えています。
アラン・アーキン(ルイス・”稲妻”・コンロン役)
レイザーの元トレーナーを演じています。映画『リトル・ミス・サンシャイン』(2006年)でアカデミー賞助演男優賞を受賞した名優です。
キム・ベイシンガー(サリー・ローズ役)
レイザーのかつての恋人を演じています。映画『L.A.コンフィデンシャル』(1997年)でアカデミー賞助演女優賞を受賞した女優です。
ジョン・バーンサル(B.J.役)
キッドの息子を演じています。後にドラマ「ザ・パニッシャー」などで知られるようになる俳優です。
このほか、アンソニー・アンダーソン、LL・クール・Jらが脇を固めています。さらに、実在のプロボクサーであるマイク・タイソンやイベンダー・ホリフィールド、リングアナウンサーのマイケル・バッファー、総合格闘家のチェール・ソネンらが本人役で出演しており、ボクシング・格闘技ファンにとっても見どころの多い配役となっています。
制作背景:2つのボクシング映画の伝説が交わる企画
本作の最大の魅力は、「ロッキー」のシルヴェスター・スタローンと「レイジング・ブル」のロバート・デ・ニーロという、映画史に残る2人の「映画ボクサー」を同じリングに立たせるという企画そのものにあります。公開前から「ロッキー対レイジング・ブル」というキャッチフレーズで大きな話題を呼びました。
劇中では、スタローン演じるレイザーが金のために再起する不屈のアンダードッグ(挑戦者)として、デ・ニーロ演じるキッドが自身の傲慢さに翻弄される人物として描かれており、それぞれの代表作のキャラクター性を彷彿とさせる造形となっています。特にスタローン側には『ロッキー』シリーズを想起させる演出や台詞が随所に盛り込まれており、ファンへのサービス精神にあふれた作りとなっています。
なお、IMDbに掲載されたデ・ニーロの証言によれば、本作の脚本を最初に受け取ったのはデ・ニーロであり、対戦相手にはスタローンが最適だと考えたとされています。本作は当初2013年11月や2014年1月の公開も検討されましたが、最終的にクリスマス商戦にあたる2013年12月25日の公開となりました。
音楽を担当したトレヴァー・ラビンは、ロックバンド「イエス」のギタリストとしても知られる人物で、数多くの映画音楽を手がけてきた作曲家です。
興行成績と評価
製作費約4,000万ドルに対し、全世界興行収入は約4,490万ドルを記録しました。製作費は回収したものの、2人の大スターの共演という話題性に比して、興行的には大きな成功とまではいきませんでした。北米公開時には、強力なライバル作品がひしめくクリスマス・年末商戦のなかで苦戦を強いられました。
批評面では概ね厳しい評価が下されました。映画批評集積サイトのロッテン・トマトーズでは批評家支持率が低調にとどまり、ありがちなスポーツ・コメディの筋立てや、2人のスターが全盛期の輝きを十分に発揮しきれていない点が指摘されました。一方で、「ロッキー」「レイジング・ブル」へのオマージュとして観れば楽しめるという声や、ベテラン俳優たちの円熟した存在感、コメディとしての親しみやすさを評価する意見も少なくありません。
まとめ:映画ファンの夢を実現させた2大スターの競演
『リベンジ・マッチ』は、ボクシング映画の頂点に立つ2作品の主演俳優を同じリングに立たせるという、映画ファンにとって夢のような企画を実現させた作品です。批評的・興行的には苦戦したものの、スタローンとデ・ニーロという2人のレジェンドが拳を交える姿そのものに、大きな意義と楽しさがあります。
『ロッキー』『レイジング・ブル』という名作を知る世代にとっては感慨深く、またケヴィン・ハートやアラン・アーキンらの好演によってコメディとしても親しみやすい仕上がりとなっています。スタローンはこの後『クリード チャンプを継ぐ男』(2015年)で再びロッキー・バルボアを演じ高い評価を得ることになりますが、本作はその少し前に、ベテランらしい余裕をもってボクサーを演じた一作として位置づけられます。現在はDVD・Blu-rayのほか、各種動画配信サービスでも鑑賞可能です。
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