【クリード チャンプを継ぐ男(2015)】「ロッキー」の魂を継ぐ新章!スタローンがアカデミー賞ノミネートを果たした感動作を徹底解説

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2015年に公開されたアメリカ映画『クリード チャンプを継ぐ男』(原題:Creed)は、シルヴェスター・スタローンの不朽の名作「ロッキー」シリーズから生まれた初のスピンオフ作品です。ロッキーのかつてのライバルにして親友であったアポロ・クリードの遺児アドニスが、年老いたロッキーをトレーナーに迎え、父と同じプロボクサーの道を歩む姿を描いています。主演は『ブラックパンサー』のマイケル・B・ジョーダン、監督は同じく『ブラックパンサー』を手がけることになる新鋭ライアン・クーグラー。本作でロッキーを再び演じたスタローンは、アカデミー賞助演男優賞にノミネートされ、ゴールデングローブ賞助演男優賞を受賞するなど、俳優として高く再評価されました。本記事では作品概要・あらすじ・キャスト・制作背景・受賞歴まで、公的情報をもとに詳しく解説いたします。


作品概要:基本情報

『クリード チャンプを継ぐ男』(原題:Creed)は、2015年に製作・公開されたアメリカのスポーツ・ドラマ映画です。「ロッキー」シリーズの第7作にあたり、シリーズ初のスピンオフ作品です。前作『ロッキー・ザ・ファイナル』(2006年)以来、9年ぶりの続編でもあります。原題の「Creed」は主人公の姓であると同時に、英語で「信条・信念」を意味する言葉でもあります。

監督はライアン・クーグラー、脚本はクーグラーとアーロン・コヴィントン、原案はクーグラーが手がけています。キャラクター原案はシルヴェスター・スタローンです。撮影はマリーズ・アルベルティ、音楽はルドウィグ・ヨランソンが担当しています。製作にはアーウィン・ウィンクラー、ロバート・チャートフ、スタローンらが名を連ねています。配給はワーナー・ブラザース・ピクチャーズで、アメリカでは2015年11月25日に公開されました。この日付は、1976年の映画『ロッキー』の冒頭シーンの日付からちょうど40周年にあたります。日本では2015年12月23日に公開されました。

項目内容
原題Creed
製作年2015年
製作国アメリカ
監督ライアン・クーグラー
脚本ライアン・クーグラー、アーロン・コヴィントン
キャラクター原案シルヴェスター・スタローン
音楽ルドウィグ・ヨランソン
撮影マリーズ・アルベルティ
製作費約3,500万〜4,000万ドル
上映時間133分
配給ワーナー・ブラザース・ピクチャーズ
米国公開2015年11月25日
日本公開2015年12月23日
全世界興行収入約1億7,410万ドル

あらすじ:父を知らぬ青年が「クリード」の名を継ぐまで

かつてボクシングのヘビー級チャンピオンとして数々の伝説を残したアポロ・クリード。その息子アドニス・ジョンソン(マイケル・B・ジョーダン)は、アポロが亡くなった後に生まれた非嫡出子であり、父の偉業も、父との思い出も知らずに育ちました。少年期は施設を転々とし荒れた日々を送っていましたが、アポロの妻メアリー・アン・クリード(フィリシア・ラシャド)に引き取られ、何不自由ない暮らしを手にします。

安定した仕事に就きながらも、アドニスの心の中にはボクサーとしての情熱が燃え続けていました。父から受け継いだ才能を確かめたいという思いを抑えきれず、アドニスは安定した職を捨て、ボクシングの本場フィラデルフィアへと向かいます。彼が訪ねたのは、父アポロのかつてのライバルにして親友だったロッキー・バルボア(シルヴェスター・スタローン)でした。

今は現役を退き、自身のレストラン「エイドリアン」を営みながら静かに暮らすロッキー。当初はトレーナーになることを固辞しますが、アドニスの真剣な思いに動かされ、彼の指導を引き受けます。ロッキーの指導のもと、アドニスはボクサーとして着実に成長を遂げ、やがて世界ライトヘビー級王者との大一番に挑むチャンスを掴みます。一方、ロッキー自身も病という思いがけない試練に直面します。「クリード」の名を背負って戦うことを決意したアドニスと、再び人生のリングに立つロッキー。2人の絆が、それぞれの戦いを支えていきます。


キャスト紹介

マイケル・B・ジョーダン(アドニス・ジョンソン/アドニス・クリード役)

本作の主人公で、アポロ・クリードの遺児を演じています。監督のライアン・クーグラーとは『フルートベール駅で』(2013年)でも組んでおり、本作の役のために徹底した肉体改造とボクシングの訓練を積みました。後に『ブラックパンサー』(2018年)でキルモンガー役を演じ世界的スターとなる俳優です。

シルヴェスター・スタローン(ロッキー・バルボア役)

「ロッキー」シリーズの主人公ロッキーを、オリジナル同様にスタローン本人が演じています。今回はリングで戦う主役ではなく、若きボクサーを導くトレーナー・師匠としての役どころで、円熟した深みのある演技を披露しています。

テッサ・トンプソン(ビアンカ役)

アドニスの恋人で、進行性の難聴を抱えるシンガーソングライターを演じています。後に「マイティ・ソー」シリーズなどで知られるようになる女優です。

フィリシア・ラシャド(メアリー・アン・クリード役)

アポロの妻で、アドニスを引き取り育てた義母を演じています。

アンソニー・ベリュー(”プリティ”・リッキー・コンラン役)

アドニスが対戦する世界王者を演じています。アンソニー・ベリュー(トニー・ベリュー)はイギリスの実在する現役プロボクサーで、本作が俳優デビュー作となりました。

このほか、グレアム・マクタヴィッシュ、ウッド・ハリス、リッチー・コスター、実在のプロボクサーであるアンドレ・ウォードらが脇を固めています。


制作背景:スタローンが当初は固辞していた企画

本作の制作には興味深い経緯があります。「ロッキー」シリーズのスピンオフという企画に対し、シルヴェスター・スタローンは当初消極的だったと伝えられています。スタローンは『ロッキー・ザ・ファイナル』(2006年)でロッキーの物語に美しい区切りをつけたという思いがあり、その完結を損ないたくないという考えから、本作への出演を一度ならず固辞していたとされています。

この企画に強い情熱を注いだのが、監督・脚本のライアン・クーグラーでした。クーグラーは自身の父親が「ロッキー」シリーズの大ファンであったことから本シリーズに深い思い入れを持っており、アポロ・クリードの息子を主人公とする新たな物語をスタローンに直接プレゼンテーションしました。クーグラーの熱意と脚本の完成度に心を動かされたスタローンは、最終的に出演を快諾します。結果として、この決断はスタローンのキャリアにおいて近年で最も賢明な選択のひとつとなりました。

監督のライアン・クーグラーは、本作公開時まだ20代の新鋭でしたが、『フルートベール駅で』で主演を務めたマイケル・B・ジョーダンと再びタッグを組み、オリジナルの「ロッキー」が持つ精神性へのリスペクトを保ちながらも、まったく新しい視点の物語を構築しました。撮影は2015年1月19日にイギリスのリヴァプールで開始され、その後ロッキーの故郷であるフィラデルフィアでも行われました。音楽を担当したルドウィグ・ヨランソンは、ビル・コンティによる名曲「ロッキーのテーマ」を要所で効果的に取り入れつつ、新時代のスコアを作り上げています。


受賞歴と評価

本作は批評・興行の両面で大きな成功を収めました。製作費約3,500万〜4,000万ドルに対し、全世界興行収入は約1億7,410万ドルを記録しています。

批評面では、「近年で最高のロッキー映画」と称賛され、全米批評家委員会(ナショナル・ボード・オブ・レビュー)によって2015年のベストテン映画の1本に選出されました。

特にシルヴェスター・スタローンの演技は高く評価され、本作で第88回アカデミー賞助演男優賞にノミネートされました。これはスタローンにとって、1976年のオリジナル『ロッキー』(主演男優賞・脚本賞ノミネート)以来、実に約40年ぶりのアカデミー賞ノミネートとなりました。さらにスタローンは、第73回ゴールデングローブ賞助演男優賞、放送映画批評家協会賞(クリティクス・チョイス・アワード)助演男優賞、全米批評家委員会賞助演男優賞などを受賞し、ベテラン俳優としての真価を改めて世に示しました。

本作の成功を受けて、続編『クリード 炎の宿敵』(2018年)、『クリード 過去の逆襲』(2023年)が製作され、「クリード」は新たな人気シリーズへと発展していくことになります。


まとめ:世代を超えて受け継がれる「ロッキー」の魂

『クリード チャンプを継ぐ男』は、40年にわたって愛され続けてきた「ロッキー」シリーズの魂を、新しい世代へと見事に受け継いだ傑作です。アポロ・クリードの遺児という新たな主人公を立てながらも、ロッキー・バルボアという不朽のキャラクターに新たな深みを与え、世代を超えた師弟の絆を感動的に描き出しました。

ライアン・クーグラー監督の情熱とマイケル・B・ジョーダンの熱演、そして円熟したシルヴェスター・スタローンの演技が見事に融合した本作は、長年のロッキーファンはもちろん、シリーズを知らない世代の観客の心をも掴みました。スタローンにとっては『コップランド』(1997年)以来となる俳優としての高い評価を獲得した記念碑的な一作でもあります。スポーツ映画・ヒューマンドラマがお好きな方には、ぜひご覧いただきたい感動作です。現在はDVD・Blu-rayのほか、各種動画配信サービスでも鑑賞可能です。


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