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1999年に製作されたイギリス映画『プランケット&マクレーン』(原題:Plunkett & Macleane)は、18世紀半ばのロンドンに実在した「紳士強盗」コンビ、ウィル・プランケットとジェームズ・マクレーンの活躍を描いたアクション・冒険コメディ映画です。監督は映画『ブレードランナー』『グラディエーター』で知られるリドリー・スコットの息子、ジェイク・スコットの長編映画監督デビュー作品。主演にはロバート・カーライル(『フル・モンティ』)とジョニー・リー・ミラー(『トレインスポッティング』)、ヒロインにはリヴ・タイラー、共演にアラン・カミング、ケン・ストット、マイケル・ガンボンという実力派英国俳優陣が集結しました。また、製作総指揮(エグゼクティブ・プロデューサー)としてゲイリー・オールドマンも名を連ねており、英国映画界の才能が結集した作品です。本記事では作品概要・実話の背景・あらすじ・キャスト・制作背景まで、公的情報をもとに詳しく解説いたします。
作品概要:基本情報
『プランケット&マクレーン』(原題:Plunkett & Macleane)は、1999年に製作されたイギリスのアクション・コメディ映画です。監督・脚本を担当したジェイク・スコットにとって本作が長編映画監督デビュー作となります。
監督はジェイク・スコット、脚本はロバート・ウェイド、ニール・パービス、チャールズ・マッケオン、製作はエリック・フェルナーとティム・ビーヴァン(ワーキング・タイトル・フィルムズ)、製作総指揮(エグゼクティブ・プロデューサー)はゲイリー・オールドマン、撮影はジョン・マシスン、音楽はクレイグ・アームストロングが担当しています。製作会社はワーキング・タイトル・フィルムズで、イギリスでの公開は1999年9月17日、日本ではKUZUIエンタープライズ配給のもと2000年6月10日に劇場公開されました。
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 原題 | Plunkett & Macleane |
| 製作年 | 1999年 |
| 製作国 | イギリス |
| 監督 | ジェイク・スコット |
| 脚本 | ロバート・ウェイド、ニール・パービス、チャールズ・マッケオン |
| 音楽 | クレイグ・アームストロング |
| 撮影 | ジョン・マシスン |
| 製作 | エリック・フェルナー、ティム・ビーヴァン |
| 製作総指揮 | ゲイリー・オールドマン |
| 製作会社 | ワーキング・タイトル・フィルムズ |
| 上映時間 | 99分 |
| 英国公開 | 1999年9月17日 |
| 日本公開 | 2000年6月10日 |
| 日本配給 | KUZUIエンタープライズ |
実話の背景:18世紀ロンドンを騒がせた実在の「紳士強盗」
本作の主人公たちは、18世紀半ばのイギリスに実在した強盗コンビをモデルとしています。
ウィル・プランケット(?〜1750年)は薬剤師の息子として生まれ、若い頃から強盗稼業に手を染めた実在の人物です。ジェームズ・マクレーン(1724〜1750年)はアイルランド出身の聖職者の息子で、高い教育と社交性を持ちながらも贅沢な生活に溺れ、強盗の道に踏み込みました。二人は1748年頃から活動を開始し、「貴族や上流階級の馬車だけを襲う」という独自のスタイルで「ハイウェイマン(馬賊・街道強盗)」として名を馳せました。礼儀正しく、女性や弱者には乱暴しないことから「紳士強盗」として当時のロンドン市民に義賊的な人気を博したとされています。
しかし1750年、二人は逮捕されます。プランケットはその後処刑されたとされ、マクレーンは1750年10月3日にロンドンのタイバーン(現在のハイドパーク付近)で絞首刑に処されました。当時のロンドン市民に人気の高かったマクレーンの処刑には非常に多くの見物人が集まったとも記録されています。
本作はこの実在の二人組をモデルとしながら、フィクションとしての大幅な脚色を加えた娯楽映画として制作されています。
あらすじ:義賊コンビの友情、恋、そして宿命の追跡劇
1748年のロンドン。家業の薬屋が破産し、生活のために強盗稼業を始めたウィル・プランケット(ロバート・カーライル)は、牢獄でスコットランドの聖職者の息子にして社交界の扱いに慣れた伊達男、ジェームズ・マクレーン(ジョニー・リー・ミラー)と出会います。看守を買収して一緒に脱獄した二人は意気投合し、それぞれの長所を活かした「紳士強盗」コンビとして活動を開始します。プランケットが持つ盗みのノウハウと体力、マクレーンが持つ上流階級への知識とふるまいを組み合わせ、二人は貴族の馬車だけを狙った鮮やかな強盗を繰り返します。
ある夜、貴族の娘レディ・レベッカ(リヴ・タイラー)の馬車を停めますが、貴婦人に乱暴を働かなかったことから「紳士強盗」として社交界でも噂が広まります。貴族に扮したマクレーンが上流社会のパーティに潜り込むと、運命的にレベッカと再会してしまいます。彼が強盗だとは知らないレベッカはマクレーンに惹かれ、二人の間には本物の恋が芽生えていきます。
一方、プランケットは一攫千金を夢見て次の大きな仕事へと突き進もうとします。しかしロンドンの警察を束ねるチャンス卿(ケン・ストット)が、二人の正体を嗅ぎつけて執拗に追い始めます。プランケットとマクレーンの友情と野心、そしてマクレーンとレベッカの恋——絞り締まる包囲網の中で、二人の運命は意外な方向へと向かっていきます。
キャスト紹介:1990年代英国映画界を牽引する実力派が集結
ロバート・カーライル(ウィル・プランケット役)
本作の主人公の一人で、粗野ながらも義理がたい元薬剤師出身の強盗プランケットを演じています。『フル・モンティ』(1997年)での熱演が記憶に新しいスコットランド出身の俳優で、体当たりのアクションシーンも含めて骨太な演技を見せています。
ジョニー・リー・ミラー(ジェームズ・マクレーン役)
プランケットの相棒で、上流社交界に顔を利かせる伊達男のマクレーンを演じています。『トレインスポッティング』(1996年)でブレイクしたイギリス出身の俳優で、コミカルさとシリアスさを兼ね備えた演技が本作の明るいトーンを支えています。
リヴ・タイラー(レディ・レベッカ・ギブソン役)
マクレーンが恋に落ちる貴族の娘レベッカを演じています。当時の美貌と存在感で物語に華を添えており、上流社会の窮屈さに嫌気が差しながらも真の愛を求めるヒロイン像を体現しています。
アラン・カミング(ロチェスター卿役)
上流社会の快楽主義的な貴族を演じています。スコットランド出身で『ゴールデンアイ』(1995年)などへの出演で知られる個性派俳優で、本作でも独特のユーモアで存在感を放っています。
ケン・ストット(チャンス卿役)
二人を執拗に追い詰める悪役の警察官を演じています。
マイケル・ガンボン(ギブソン卿役)
レベッカの父親である貴族を演じています。後に「ハリー・ポッター」シリーズのダンブルドア役で世界的に知られるようになるベテラン俳優です。
トミー・フラナガン(エディ役)
プランケットの仲間を演じています。後に「サンズ・オブ・アナーキー」などで知られるようになるスコットランド出身の俳優です。
制作背景:リドリー・スコットの息子の監督デビュー作
本作で最も注目を集めた制作背景のひとつが、監督ジェイク・スコットの経歴です。ジェイク・スコットは映画『ブレードランナー』(1982年)や後の『グラディエーター』(2000年)などで知られる名匠リドリー・スコットの息子で、本作が長編映画監督デビュー作となります。それ以前はミュージックビデオ監督として高い評価を受けており、REM、U2、ガービッジなどのビデオを手がけた実績を持ちます。
その影響は映画全体のビジュアルスタイルにも色濃く表れており、18世紀のロンドンを舞台としながらも、現代的な音楽とスタイリッシュな映像編集を大胆に組み合わせた独特の演出は当時の批評家の間で賛否を呼びました。歴史劇でありながら、時代錯誤を意図したような現代的なセンスが随所に散りばめられており、MTV世代に向けた新感覚の時代劇として作られています。
音楽を担当したのはクレイグ・アームストロングで、電子音楽とオーケストラを組み合わせた独自のスコアが本作の独特な世界観を支えています。撮影を担当したジョン・マシスンは、後にリドリー・スコット監督作品『グラディエーター』でもカメラを担当することになる人物で、この点でもスコット一家との繋がりを感じさせます。
脚本を担当したロバート・ウェイドとニール・パービスは、後に007シリーズの公式脚本家として数多くのジェームズ・ボンド映画を手がけることになるコンビで、本作はその二人にとっての重要な初期作品のひとつとなっています。
製作会社のワーキング・タイトル・フィルムズは、『フォー・ウェディング』『ノッティングヒルの恋人』など多数のイギリス映画を手がけてきた名プロダクションであり、本作でもエリック・フェルナーとティム・ビーヴァンが製作として参加しています。
なお、製作総指揮(エグゼクティブ・プロデューサー)としてゲイリー・オールドマンの名前が本作のクレジットに記されており、イギリス映画界の連帯と才能の交流という観点でも興味深い体制となっています。
評価
本作は英国国内において一定の話題を集めましたが、批評面での評価は総じて中程度にとどまりました。18世紀の時代劇でありながら現代的な音楽と映像スタイルを大胆に取り入れた「ポストモダン時代劇」としての試みは新鮮さをもたらす一方、統一感のなさを指摘する声もありました。
一方でロバート・カーライルとジョニー・リー・ミラーのコンビは、1990年代の英国映画界を代表する人気俳優同士の共演として注目を集め、リヴ・タイラーの美しさとともに若い観客を中心に一定の人気を獲得しました。マカロニ・ウエスタンのテイストを取り込んだクライマックスの痛快さは、エンターテインメントとして楽しめると評価されています。
まとめ:英国映画界の才能が結集した新感覚時代劇
『プランケット&マクレーン』は、18世紀ロンドンに実在した「紳士強盗」コンビの義賊的な活躍を、現代的なセンスで描いた新感覚の時代劇コメディです。リドリー・スコットの息子ジェイク・スコット監督の長編デビュー作として、またロバート・カーライルとジョニー・リー・ミラーという英国映画界を代表するコンビの共演として、また後に007シリーズの公式脚本家となるロバート・ウェイド&ニール・パービスの初期の重要作として——複数の観点から映画ファンにとって興味深い作品です。
現在はDVDのほか各種動画配信サービスでも鑑賞可能ですので、ブリティッシュ映画・時代劇・バディ・アクションがお好きな方にはぜひご覧になってみてください。
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