【ザ・ウォーカー(2010)】デンゼル・ワシントン×ゲイリー・オールドマン!文明崩壊後の世界でたった1冊の本をめぐる壮大な旅を徹底解説

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※記事内の画像は全てイメージです。実際の製品・写真とは異なります。

2010年に公開されたアメリカ映画『ザ・ウォーカー』(原題:The Book of Eli)は、アカデミー賞俳優デンゼル・ワシントンが主演し、ゲイリー・オールドマンが悪役を演じたポスト・アポカリプス(終末後)アクション映画です。監督は『フロム・ヘル』のヒューズ兄弟(アルバート・ヒューズ、アレン・ヒューズ)、製作は『マトリックス』シリーズのジョエル・シルバー。共演にはミラ・クニス、ジェニファー・ビールス、レイ・スティーヴンソン、マイケル・ガンボン、トム・ウェイツらが顔を揃えています。文明が崩壊した近未来のアメリカを舞台に、世界に1冊だけ残された「本」をめぐり、善と悪が激突する壮大な物語です。映画全体に宗教的・哲学的なテーマが貫かれており、クライマックスで明かされる衝撃の真実とともに、公開から15年以上経った現在も多くの映画ファンに語り継がれる一作です。本記事では作品概要・あらすじ・キャスト・制作背景・評価まで、公的情報をもとに詳しく解説いたします。


作品概要:基本情報

『ザ・ウォーカー』(原題:The Book of Eli)は、2010年に製作・公開されたアメリカのSFアクション映画です。邦題の「ウォーカー(旅人)」は、劇中において街に定住せず旅を続ける人間を侮蔑的に呼ぶ言葉「ウォーカー」に由来しています。

監督はアルバート・ヒューズとアレン・ヒューズ(ヒューズ兄弟)、脚本はゲイリー・ウィッター、製作はジョエル・シルバー、アンドリュー・A・コソーヴ、ブロデリック・ジョンソン、デンゼル・ワシントン、デビッド・バルデス、製作総指揮はエリック・オルセン、スティーヴ・リチャーズ、スーザン・ダウニーが担当しています。製作会社はアルコン・エンターテインメントとシルバー・ピクチャーズ、配給はワーナー・ブラザースです。日本では角川映画・松竹配給のもと、2010年6月19日に劇場公開されました。

項目内容
邦題ザ・ウォーカー
原題The Book of Eli
製作年2010年
製作国アメリカ
監督アルバート・ヒューズ、アレン・ヒューズ(ヒューズ兄弟)
脚本ゲイリー・ウィッター
製作ジョエル・シルバー、デンゼル・ワシントン ほか
製作費約8,000万ドル
上映時間118分
レーティングPG12
配給(北米)ワーナー・ブラザース
配給(日本)角川映画・松竹
北米公開2010年1月15日
日本公開2010年6月19日
全世界興行収入約1億5,709万ドル

あらすじ:西へ、西へ——30年間歩き続ける男と、たった1冊の本

最終戦争によって国家も文明も滅びた近未来のアメリカ。太陽の熱が激しくなり、荒野には生存者たちがわずかな食料と水を奪い合いながら生きていました。そのような荒廃した世界を、イーライ(デンゼル・ワシントン)と名乗る男が、ただひたすら西へと歩き続けています。

イーライは「本を西へ運べ」という啓示に従い、約30年間も旅を続けていました。彼が携えているのは世界でたった1冊残された「本」です。その本の存在を嗅ぎつけようとする人間たちが各地にいる中、イーライは卓越した戦闘技術でその身を守りながら歩き続けます。

ある日、イーライは独裁者ビリー・カーネギー(ゲイリー・オールドマン)が牛耳る街に立ち寄ります。かつて教師だったというカーネギーは、人々を支配するには「信仰の力」が必要だと考え、その力の源となる「本」を長年探し続けていました。バーで手下たちをあっさり返り討ちにしたイーライに目をつけたカーネギーは、彼が「本」を持っていることに気づき、手下や部下の凄腕ガンマン(レイ・スティーヴンソン)を使って奪おうと画策します。

街でカーネギーに囲われている盲目の女性クローディア(ジェニファー・ビールス)の娘ソラーラ(ミラ・クニス)は、イーライの旅に同行することを望み、カーネギーの追跡を振り切りながら二人は西を目指すことになります。その果てにイーライの使命の真の意味が明らかになるとともに、本の正体と衝撃の真実が次々と明かされていきます。


キャスト紹介

デンゼル・ワシントン(イーライ役)

本作の主人公で、世界にたった1冊残された本を運ぶ旅人を演じています。当時55歳でありながらアクションシーンに体当たりで挑み、ナイフと銃を自在に操るイーライの戦闘シーンは見応え十分です。本作では製作にも名を連ねており、作品への強い思い入れがうかがえます。日本語吹替は大塚明夫さんが担当しています。

ゲイリー・オールドマン(ビリー・カーネギー役)

本作の悪役で、荒廃した世界の一角に街を築いた独裁者カーネギーを演じています。かつて教師だったという設定を持ち、「言葉の力」と「信仰の力」を深く理解するがゆえに「本」に執着するという複雑な人物像を見事に体現しています。単なる暴君ではなく、知性と狂気を兼ね備えた悪役として存在感を放つオールドマンの演技は、本作の大きな見どころのひとつです。日本語吹替は安原義人さんが担当しています。

ミラ・クニス(ソラーラ役)

カーネギーに囲われて育った若い女性で、イーライの旅に同行することを決意します。文盲でありながら好奇心旺盛で、旅の中で徐々に成長していく様子が物語の重要な軸となっています。

ジェニファー・ビールス(クローディア役)

ソラーラの母で、カーネギーに囲われている盲目の女性を演じています。日本語吹替は八十川真由野さんが担当しています。

レイ・スティーヴンソン(レドリッジ役)

カーネギーの凄腕の手下を演じています。後に「マイティ・ソー」シリーズや「ウォーキング・デッド」関連作などで知られるようになった俳優です。

マイケル・ガンボン(ジョージ役)

旅の途中でイーライとソラーラが立ち寄るカップルを演じています。「ハリー・ポッター」シリーズのダンブルドア役で世界的に知られるベテラン俳優です。

トム・ウェイツ(エンジニア役)

カーネギーの街で道具屋を営む人物を演じています。個性的なミュージシャンとしても知られ、本作でもその独特の存在感を発揮しています。


制作背景:ヒューズ兄弟が描いた信仰と文明の物語

監督のヒューズ兄弟(アルバート・ヒューズとアレン・ヒューズ)は、双子の映画監督として『メナス・トゥ・ソサエティ』(1993年)や『デッド・プレジデンツ』(1995年)、『フロム・ヘル』(2001年)などを手がけてきた実力派です。本作では文明崩壊後の世界を舞台にしながら、「本(言葉)の力」「信仰」「記憶と継承」というテーマを中心に据えた、ポスト・アポカリプスものとしては異色の哲学的な作品を作り上げました。

本作の世界観のビジュアルは、焦げた大地の茶色に多様な色を加えた独特の色調で処理されており、荒廃した世界の美学的な美しさと絶望感を同時に表現しています。視覚的に徹底したこだわりを持つ映像は、映画評論家からも高く評価されました。

製作総指揮のひとりには、後に『アベンジャーズ』シリーズのアイアンマン(ダウニーJr)の妻として知られるスーザン・ダウニーが名を連ねていることも注目されます。


興行成績と評価

製作費約8,000万ドルに対し、全世界興行収入は約1億5,709万ドルを記録しており、商業的に成功した作品です。北米での公開初週末は約3,100万ドルの興行収入を記録し、全米1位となりました。

批評面では賛否が分かれており、ロッテン・トマトーズでは批評家支持率47%という中程度の評価となっています。デンゼル・ワシントンのアクションとゲイリー・オールドマンの悪役演技、荒廃した世界の映像美については高く評価される一方、宗教的なテーマの扱い方や、衝撃の結末の説得力について批判的な意見も多く見られます。

一方で、一般観客からの評価は批評家よりも高く、IMDbでは6.9点(10点満点)、CinemaScoreでは「A」という好評価を獲得しています。Filmarksでも平均3.3点(5点満点)と一定の支持があります。公開から15年以上が経過した現在もファンによる再評価が続いており、ポスト・アポカリプス映画の重要な一本として語り継がれています。

また、さいとう・たかをさん(漫画『ゴルゴ13』原作者)が本作を絶賛したとして公開当時に話題となりました。


まとめ:信仰と文明の継承をめぐる壮大なポスト・アポカリプス大作

『ザ・ウォーカー』は、文明崩壊後の世界という絶望的な舞台を借りながら、「本(言葉)の力」「信仰」「記憶の継承」という普遍的なテーマを問い続ける、骨太なSFアクション映画です。デンゼル・ワシントンの圧倒的な存在感とアクション、ゲイリー・オールドマンの知性ある悪役演技、そして徹底した世界観のビジュアルは今なお色あせていません。

クライマックスに明かされる衝撃の真実は、ぜひ予備知識なしで体験していただきたいところです。ポスト・アポカリプスものがお好きな方、哲学的・宗教的なテーマを持つ映画に興味のある方、またデンゼル・ワシントンやゲイリー・オールドマンのファンの方にはぜひおすすめしたい一本です。現在はDVD・Blu-rayのほか、各種動画配信サービスでも鑑賞可能です。


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